おじゃまします!手づくり市出展者さま Vol.44「いろはにほへと凸凹庵」

今回おじゃましたのは、「いろはにほへと凸凹庵」の下野美智子さんの工房です。
町家を思わせる工房は、ただの長屋と笑って迎えていただきました。

Q: この屋号の由来はなんですか?

「手づくり市に出展していた当初は3人でした。
 皆がいろいろなものを集めてやるので、
 いろはにほへとにしようと付けて、
 私がここでお店をする時に必ずうん(運)がつくようにと
『ん』と言う言葉を入れたくて、取り合えず『あん(庵)』
 を付けました。それに周囲の人が、名前をつける時は
 ネットでキャッチ出来る名前をと言われていたので、
 凸凹はネットで検索した時に誰もつけていなかったので
 付けました。それに庵なので同じ凸凹でも
 必ずトップにくるようにと凸凹庵と名付けました。」

Q: つまみ細工とはどんな物なのですか?

「布地を針や糸を使わず、糊とボンドで
 摘まみあげお花の形を作っていくものです。
 舞妓さんの簪が同じ作り方で作られたものですね。
 江戸時代前期に京都の人が始められた
 京都発祥の細工です。
 関東では江戸つまみ細工と呼ばれるものも
 ありますが、京都とは少し異なります。」

Q: つまみ細工を作られるようになった
 きっかけは?

「孫娘の七五三の時に、簪をあげようとあちこち探したのですが、
 気に入るものが見つからなくて自分で作ったことがきっかけでした。
 簪と接する機会が多かったので、
 そこで壊れた簪を直しているうちに
 作り方が理解できて、これなら作れると思いました。」

Q: 元から手先が器用だったのですか?

「好きなことは一生懸命にするタイプとは思いますが、
 ビーズの扱いとかは不得手でビーズ編みなどは
 全く苦手ですよ。(笑)」

Q: 美容師もされていて、
 日本髪の勉強もされていると聞きましたが。

「日本髪に指す簪は見てきましたが、
 日本髪を結う勉強はお店を開いてからです。
 舞妓さんのポスターを撮るアシスタントをしていた時に、
 髪を結われていた南先生と出会うことが出来て、
 教えてもらえることになったのです。
 小さい時から、ヘアメイクやスタイリストなど、
 全部を一人でしてみたいと思っていました。」

Q: つまみ細工をされてどのくらいになりますか?

「10年になりますね。」

Q: このお店を開かれては?

「7年になります。」

Q: つまみ細工の魅力はどのようなところですか?

「手づくり市に出展して、お客様から
『こんなものが欲しいのですが』とか話をしながら、
 触発されながら、新しいもの作っていくことが
 凄く楽しいですね。
『この色ちがいはありますか』
『ここに鶴がはいりますか?』などの要望にいくつもの
 鶴を見せて『どの種類の鶴にしますか?』などと、
 色々見てもらいながら組みあげていくことが
 たまらないのです。」

Q: 素材となる布に制限されるものはあるのですか?

「厚さに制限はありますね、それと糊やボンドが使えないのがポリエステル。
 正絹やレーヨン地の縮緬ですが綺麗な色がありますよ、それに私はあまり市販されることがない
 古布を中心に使っています。古布は、摘まむ柄の色の出方で、幾重にも表情を変える楽しさがありますので、
 手づくり体験をされるお客様の中には生地選びに1時間くらい時間をかける人もいますね。
 ですから、仕上げに2時間半や3時間ほどかかってしまう場合があるんですよ。
 また、自分で欲しい色を求めて染めもしています。染める度にちがった色が顔を見せるのでとても楽しいのです。」

Q: 手づくり市でも、ここでも手づくり体験が
 人気があるそうですが、
 どんな方が来られるのですか?

「小さい子どもさんからお年寄りの方まで
 幅広い方が来られますよ。
 奥で英語のガイドを見ながら奮闘されていますが、
 外人の方も大変多くなっています。」

Q: 下野さんの息抜きはなんですか?

「孫と遊ぶことですね。最高に楽しいし、
 ほっこり出来るのです。
 ストレスも発散できるし、
 疲れることなんかありませんよ。
 今はおばあちゃんを楽しんでいますね。」

いろはにほへと凸凹庵さん。
以前はそれほどの忙しさではなかったそうですが、現在はブライダルやアニメなどと
コラボし大変な忙しさでした。その中にあっても、下野さんは先方さんの意見と
ご自分の思いとを上手く形にされているご様子。
じっくり時間をかけ、周囲の話を記憶に留め、自分への刺激の算段を模索しながら、
つまみ細工を楽しんで創られています。

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