おじゃまします!手づくり市出展者さま Vol.21「工房弓人」

手づくり市でお店を奥さんに任せると、境内を散策し始める名物おじさん。
場所の取り方から、商品の並べ方までアドバイスに回っているとのことでした。
今回は「工房弓人」の田路(とうじ)弓人さん、恵子さんご夫妻にお話を伺います。

Q: 奥様は編み物を出展されているのですね。

(恵子さん)
「私は若い頃から編み物が好きで、最初はマフラーも作っていた
のですが肩がパンパンになりすぎて、今は帽子だけにしぼって
編んでいます。」

Q: そう、編み物は肩が張りますよね。
でも、奥さんかご主人が出展されそれを手伝うご夫婦は
いますが、個々に作品を出展されているご夫婦は珍しいですよ。

(恵子さん)
「そうなのですか(笑)」

Q: 出展と市を楽しまれておられるご夫婦の鏡ですね。(笑)
旦那さまがこの仕事につくまでのことをお聞かせ願えますか?

「僕は、遊びが好きな勤め人でしたね(笑)」

Q: サラリーマンをなさっていたのですか。
どうして釣り竿をつくり始めたのです?

「40年以上釣りに凝っていて、手持ちのヘラ竿を
改造して使い始めたのがきっかけですかね。」

Q: 趣味が高じてですか?

「そうですね。(笑)
最初は自分で使う竿だけをつくっていたのですがね。」

Q: 作ることは昔からお好きなのでしたか?

「そうですね、小学校のころは模型飛行機をつくり、
どれだけ飛ぶもの作れるかと考え校内大会で3位に
なったりもしてね。」

Q: こうして竿を拝見していても、
竹の選別や細工が大変と思いますが
どちらかで習われたのですか?

「きちんと教えてもらったのは腰掛程度に
竹細工を習った時で、後はほとんど独学です。」

Q: えっ、そうなのですか。
漆塗りや螺鈿(らでん)も独学ですか?

「以前手づくり市にこられた漆塗りの職人さんが、
よくこの細長い所にむらがなく塗れるなと感心され
ましたよ、細工には貝殻や鹿の角も使っています。」

Q: 竿は一本の竹から作られるのですか?

「いやいや、何十本の竹でつくりますから、
節の合わせが大変でね。」

Q: 海釣りの竿も川釣りの竿も作られるのですか?

「川釣りの竿は一年に一本売れたら万歳です。
だから海釣りがほとんどですよ。」

Q: 出来上がったら試し釣りに行かれるのですか?

「同じ種類の魚でも力が違う。
だから実銭でしなり具合を調整したりするんです。
竹竿はカーボン素材等とは違い、竿だけで魚を
寄せられるとこが醍醐味ですよ。」

Q: 本当に綺麗な竿ですね。
その他に木製の手押し車や椅子、木馬など
作っておられますね。

「ええ、木馬は北山杉で作っていますから
インテリアになりますし、
椅子は普通の椅子よりも高さを考えて
作っていますから、立ち上がりは楽なはずですよ。

最初に手押し車が売れた時、
買われたお母さんが御自分で子どもの為に、
一生懸命に面取りをされているのを見た
のです。その時に自分の未熟さや、
心の至らなさを教えてもらいました。」

Q: 前回の緒方さんなどもそうですが、
若い出展者の皆さんに先輩と慕われていますが、
若い方々へ御意見があればお聞かせください。

「私は、先輩から自分の使う道具に感謝すること、
人を敬い学ぶことを教えらました。
それは、作り手として大切なことと、忘れては
ならないことだ思っているので、この意思は
継いでいきたいと思います。

また、作品を売るためには、市に来たら最初に
隣近所の方々に挨拶をし早く仲良くなることです。
そうすれば、売る場の雰囲気が良くなり
お客さんが集まってきます。
これらを煙たがられながらも話していきますよ。」

Q: ありがとうございます。
次に手づくり市への意見があればお聞かせください。

「もっと、もっと中高年の方が遊べる場を
増やしてほしいですね。(笑)」

Q: 最後に田路さんの夢を教えて下さい。

「夢は手づくり市で、スタッフと同じように
うろうろすることですね(笑)」

今では手づくり市の御意見番と称される田路さん。
どうぞ、うろうろされて「つくる心」「売る礼儀」を広めていってください。

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