おじゃまします!手づくり市出展者さま Vol.16「和房」

和房・岸田さんの工房を訪れると、
たくさんの大きな機械が所狭しとばかりに置かれていました。
前回の吉良さんと同じような、ちょっと他とは違う、
こだわりの作品づくりの話が伺えそうな予感が。

Q: いろんな作品がありますね。木工は
  いつごろから始められたのですか?

「はははは、最近… …」

(奥様:岸田美代子さん)
「ほんと、こんなに作ってもまだ最近なの。」

「4年、いや5年目かな。うち(和夫さん)
 とこは、代々自営業で建設の鉄の加工をして
 いた鉄鋼業やったんです。」

Q: 鉄骨をやめて
  木工にうつられたのですか?

「うつったというか、釣りで流木に会ってから
 作り始めたの。」

Q: 趣味の釣りがきっかけに?

「正確にはな、釣り仲間が餌箱を自慢げに見せ
 ていたのをみてな、それくらいならうちでも
 作れる、と始めたのが最初。この餌箱はヒノ
 キをくり抜いたものでやけど、今は多くの釣
 人に使ってもらって、釣り具屋さんに卸して
 ます。」

Q: 木工はどこかで習われたのですか?

「全て我流。流木から椅子も作るけど、下地は
 鉄を加工してた時のカンやな。」

Q: それで、こんなに多くの作品を手掛けられたのですか?

「最初は家の中でやっていたけどな、ゴミや埃で近所迷惑になるし、もの作るより、作るための道具を考えて
 買い込んでいたら、いつの間にか増えてね。」

Q: へぇ~。奥さんの抵抗はなかったですか?

「そういえば無かったな……」

(奥様:岸田美代子さん)
「家の中から工房まで、自然に移って行ったからな(笑)

Q: 作り始められると集中されるタイプ?

「気になることはとことん詰めて考えますな。木の種類によって変わる長所短所や、椅子、表札、ボタンでも、
 使ってくれはる人たちの気持ち、何でも考えて作ります。」

Q: 指輪やペンダントなどのデザインは奥様が?

「いえ、それもうち(和夫さん)です。独自の物づく
 りをしたいので、デザインも布団に入るまで考えて
 ます。」

Q: このボタンは寄木細工?

「そう、これも作るのに色々な工夫をこらし、木目を
 あわせ作ってます。こればかりは色彩感覚がないと
 出来まへん。」

Q: 味わい深いものばかりですが、
  大きな作品は市へは出していませんね。

「もう年やさかいに、移動に人の手を煩わせたくない  んです。だから大きいものは受注生産です。」

Q: 地元の大阪でも出展されていたと思いますが、
  百万遍さんの手づくり市は知ってらしたのですか?

「ええ、こっちでも、地方に出ていても有名ですよ。朝早く
 行かないと場所をとれないとかもね、簡単に出展出来ると
 思っている人もいましたけど。」

Q: 出展してどうでした?

「前に他のイベントに出た時に、リサイクルの人と並びに
 なってブルーシートの上に並んだものが50円、100円、
 200円。その後こちらに来た時に2000円の値段をみ
 て、高いと騒がれました。(笑)さすがにその時は売れな
 いし、同じ場所に並べたくないなと思いましたよ。皆さん
 同じかもしれんけど、手づくり市ではお客さんが出展者を
 育ててくれていますな。手間暇かけるのが手づくりの本質、
 それで創らないと地方からお客さんも来てくれないし、楽
 しんではくれないんです。出来栄えが良いと、自分でも本
 当にうれしいです。」

Q: 岸田さんの夢ってなんですか

「夢はお客さんに気持ち良く買ってもらえて、人と交わりな
 がら物をつくり、商売を続けることですね。」

「うちは一つ極めるよりもアイディア勝負!」

とも言われた岸田さん。

でも、その作品の一つ一つには、お客様に対しての心配りが感じとれる、温かなものばかりでした。

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